(株)リコーが開発した植物由来の新素材「PLAiR(プレアー)」の堆肥化実証実験をサポートしました

サーキュラーヴィレッジラボ 企業連携 研究

環境負荷低減の検証のため、株式会社リコー(以下、リコー)が大崎町にて「PLAiR(プレアー)」(以下、PLAiR)という新素材の実証実験を2022年12月よりはじめました。

大崎町SDGs推進協議会は、PLAiR堆肥化実験に協力。2022年12月1日から1ヶ月間、鹿児島県志布志市と大崎町に有機工場を有する有限会社そおリサイクルセンターで、どのくらいのスピードで発酵が進むのかを検証しました。

植物と空気からできた新素材「PLAiR(プレアー)」

「PLAiR」は、植物由来でコンポスタブルという特性を持つPLA(ポリ乳酸)を主原料とした発泡シートです。リコーが持つ超臨界CO2発泡制御技術を用いて、加工が難しい素材であるPLAを発泡させることに成功しました。

*「PLAiR」の開発は、環境省による「令和2年度脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業(補助事業)」の支援を受けて実施しました。

実証実験に至った背景

大崎町SDGs推進協議会では、大崎町の暮らしをより豊かで便利にするとともに環境負荷を下げる取り組みを、さまざまな企業・団体と連携して進めています。

今回、株式会社リコー リコーフューチャーズビジネスユニット PLAiR事業センターからご相談をいただき、すでに生ごみと草木を分別・堆肥化している大崎町の仕組みを活用し、PLAiRの堆肥化の実証実験フィールドとさせていただくことになりました。

気候や生ごみの組成は地域によって違うため、発酵速度や堆肥の質はさまざまです。そこで、まずは大崎町や志布志市が位置する大隅半島の環境下では、どのような発酵プロセスが見られるのか実証実験が行われました。

実験の様子

実証実験は、生ごみと下水汚泥による各堆肥の中にPLAiRのサンプルを2タイプ(一般グレード、耐熱グレード)入れて、どのように発酵・分解が進むのかを記録しながら実施しました。

(A)一般グレードと(B)耐熱グレードの堆肥化実験の経過

結果、PLAiR分解速度はリコーの方々が想定していたよりも早く、下水汚泥の堆肥ではPLAiRを入れて7日後には目視で確認できないほど、分解が進んでいました。

大崎町を実証実験のフィールドとしてご活用いただき、私たちにとっても新たな廃棄物処理の仕組みづくりのための、ヒントをいただくことができました。

焼却が前提ではない、環境負荷もコストも低い仕組みを構築するため、今後もさまざまな企業・団体の方々の実証実験をサポートしていけたらと思っています。

(文・広報PR 立花実咲)

プレスリリース

なし

クレジット

ご協力いただいた方々

  • 有限会社そおリサイクルセンター 中村善彦さま、神田享志さま
  • 大崎町役場 環境政策課 竹原静史さま
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