株式会社SANKYO様のご協力のもと、分解ワークショップを行いました!

企業連携

分別に必要な手順って?

みなさんは普段どの程度、ごみの分別をしているでしょうか。

自治体によって分別品目には差がありますが、捨てる前に必ずやっている手順があると思います。それは「分解」です。「分解」というほど意識はしていなくても、「ペットボトルからラベルをはがす」「紙パックの口のプラ部分を外す」など、分別の品目に合わせて素材ごとに分けているのではないでしょうか。

10月16日(日)に、モノの分解を通じて分別やリサイクル、リユースに関する理解を深めるイベントを実施しました。一緒に開催したのは、大崎町と「カブト虫相撲大会」という事業でかねてより関わりがある株式会社SANKYO様(以下SANKYO、敬称略)です。この記事では、当日の様子についてレポートします。

SANKYO三和工場(写真提供:SANKYO)

SANKYOは、遊技機を主に製造・出荷しているメーカーです。イベント企画に先駆けて、2022年4月某日、群馬県伊勢崎市にある工場を視察させていただきました。

リユースに積極的に取り組まれているSANKYOは、多くの部品をモジュール(ひとまとまりの部品)化し、遊技機の回収・分解・再利用を自社工場内で実施しています。分解している遊技機の数は、1日最大で600台ほどです。

工場と聞いて、勝手ながら新規製造しか行っていないと考えていたので、リユースやリサイクル業務まで実施していることに大変驚きました。

工場では、実際に私たちも遊技機の分解体験をさせていただきました。ドライバーがあればスムーズに分解できてしまう構造だったことにも驚きましたが、何よりモノを分解して中身がわかっていく作業そのものの楽しさに気付かされました。

“あそび”に使うモノの中身はどうなってるんだろう

視察を経て「混ぜればゴミ 分ければ資源」という大崎町の分別のスローガンを体感できるイベントを実施することに。実際に分解する楽しさに魅せられたことも、分解イベントに至った大きな理由でした。

イベントでは、リユースやリサイクルを念頭に置かれた製品とそうでない製品にどんな違いがあるのか、遊技機とさまざまなおもちゃを比較してみることに。

大崎町SDGs推進協議会
企画会議では、遊技機を活用したアイデアが飛び交った

分解したことで分かったこと

10月16日(日)、大崎町のコミュニティスペース「マルおおさき」で「”あそび”の分解ワークショップ」を実施しました。新型コロナウイルス対策として人数制限がありましたが、25名ほどの方々に参加いただきました。

イベント告知用のチラシ
イベント冒頭では大崎町や協議会が行っている活動や、今回SANKYOと連携イベントを実施するに至った経緯を紹介

イベント開始後、まず分解に取り掛かるのは子ども向けの小さなおもちゃ。チームごとに分解や工具の扱いに詳しい方がいらっしゃったため、事務局から細かくは説明せず、やってみることにしました。

ネジだけではなく、部品の組み合わせや接着剤で固定されているものもある中、チーム内で教え合いながら分解

次は車のおもちゃを分解。先ほどよりも格段に部品が増え、素材もプラスチックと金属(ネジ)だけでなく、ゴム(タイヤ)や磁石(モーター)など、分解が難しいものも多くありました。

ネジとプラスチックが圧着されているものなど、素材まで分解するのが困難なものも見つかり、普段自分たちが捨てているおもちゃは、どのように処理されて廃棄や再資源化されているのか、思いを馳せるような場面もありました。

最後に、いよいよ遊技機の分解に取り掛かります。

今回はただ分解するだけではなく、ある部品を一番に取り出したチームには点数が入り、総合得点を各チームで競い合うという設計にしました。

遊技機のインパクトや、もの自体の大きさと部品数に圧倒され、各チームのテーブルで感嘆の声が上がった
今までは座って作業していた方々も思わず立ち上がり、各々ドライバーを握り一斉に分解を開始

チーム対抗戦は大変白熱し、運営で想定していた時間の半分ほどで点数獲得用の部品の取り出しは終わってしまいました。その後、遊技機を素材ごとに分解していきます。

各テーブルで分解がひと段落したところで、SANKYOの社員の方々よりリユース・リサイクルの取り組みについてご説明いただきました。協議会が視察をした際に、驚いたことや気づいたこともおりまぜながら、いま目の前で分解した遊技機がどうやって再利用されているのか、再資源化されているのかを参加者の方々と学びました。

最後に優勝チームの表彰を行い、全員で記念撮影。

SANKYO

分解を楽しんだ後に学べる要素も入れるイベント構成は、予想以上に盛り上がり、リサイクルやリユースについて前向きに学ぶ機会の、新しい可能性を見出せたのではないかと思います。

今後も「楽しく学ぶ」要素を入れながら、敷居を低く、多様な世代や属性の方が楽しめる取り組みを広げていきます。

(文・企業連携担当 井上雄大)

プレスリリース

なし

クレジット

ご協力いただいた方々

株式会社SANKYO

  • 事業企画部長 井東真一 様
  • 事業企画部 課長 先崎正志 様
  • 管理本部 NET企画室 主任 石田友也 様
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